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【消防士の友人に聞いてみた】現場で感じるリチウムイオン電池火災の危険性

はじめに

「最近さ、リチウムイオン電池が原因の火災、増えてきてるよ」

消防士をしている友人との何気ない会話の中で、そんな話になりました。

 

ちょうどその頃、私たち斎藤英次商店も、資源循環を担う事業を行う中で、リチウムイオン電池の火災や、その安全な回収・処分方法について「何かしなければ」と感じ始めていたタイミングでした。

 

リチウムイオン電池が原因の、ごみ収集車や処理施設での火災が増えていること。
小さなリチウムイオン電池ひとつが原因で、大きな事故につながること。

 

そんな時、現場で火事に向き合う消防士の友人の言葉を聞き、それまでぼんやりしていた問題意識が一気に現実のものとして立ち上がった瞬間でした。

 

ここから、私たちは本格的にリチウムイオン電池の回収・廃棄課題と向き合うことになります。

 

社会問題として広がるリチウムイオン電池火災

総務省によると、リチウムイオン電池による火災は、令和4年で601件、 令和5年で739件、 令和6年982件、 令和7年 1,297件 *¹というように、確実に増加傾向にあります。

 

中でも問題となっているのが、ごみ収集車や廃棄物処理施設での火災です。

本来であれば適切に回収・処分されるべきリチウムイオン電池が、一般ごみに混ざったまま廃棄されてしまうことで、収集や処理の過程で発火するケースが後を絶ちません。

 

 

さらに見落とされがちなのが、長期間放置されたリチウムイオン電池を使用した製品です。

使わなくなったモバイルバッテリーや小型機器に内蔵された電池が、引き出しや倉庫の中で放置されることで、経年劣化により膨張や熱暴走を引き起こし、火災の原因になる可能性があります。

 

便利で生活に欠かせない電池である一方で、廃棄・処分方法を誤ると大きな事故につながるリスクがあります。

 

そしてこの問題は、特定の現場だけではなく、私たちの日常と地続きのところで起きています。

 

*1:総務省報道資料・令和8年3月 消防庁予防課・リチウムイオン電池等から出火した火災の調査結果(令和7年)の資料1頁目より引用

*2:総務省報道資料・令和8年3月 消防庁予防課・リチウムイオン電池等から出火した火災の調査結果(令和7年)資料2項目表より作成

 

そもそもリチウムイオン電池はどんな製品に使われているのか

リチウムイオン電池は、私たちの生活のあらゆる場面で使われている非常に身近な存在です。

しかし実際には、「どの製品に使われているのか」を正確に把握できていないケースも少なくありません。

 

主な使用製品

スマートフォン・タブレット

モバイルバッテリー

ノートパソコン

ワイヤレスイヤホン・ヘッドホン

電動自転車のバッテリー

電動工具(インパクトドライバーなど)

空調服のバッテリー

コードレス掃除機

ゲーム機(携帯型)

 

このように、リチウムイオン電池は「充電して繰り返し使える電池」として、幅広い製品に採用されています。

そのため、知らないうちにリチウムイオン電池を含む製品を使用・保管しているケースも多く、適切な処分が行われない原因の一つとなっています。

つまり、リチウムイオン電池の問題は特定の業界だけでなく、私たちの日常生活と密接に関わっている問題です。

 

もっと詳しく、リチウムイオン電池が使用されている製品を知りたい方は下記ブログから

リチウムイオン電池で、回収できるものとできないものの違いって??【回収業者が解説!】

 

消防士に聞く、現場で起きていること

このようなことを背景に、私たちが事業を始めるきっかけとなった、消防士の友人にインタビューしました。

 

消防士として10年近く現場に立つ友人に話を聞くことで、

 

「リチウムイオン電池が原因の火災現場で何が起きているのか?」

「通常の火災と比べてどのような危険があるのか?」

 

現場だからこそ見えているリアルを、実際に聞いて知ることができました。

 

 

Q. リチウムイオン電池が原因の火災で、印象に残っている事例はありますか?

ある倉庫での火災ですね。リチウムイオン電池が関係しているケースでした。

正直、リチウムイオン電池が原因の火災自体は珍しくなくなってきているんですが、そのときは量が多かったんです。

「これは簡単には収まらないな」って、入った瞬間に感じるような現場でした。

実際、爆発というか、パチパチと弾けるような音が連続して起きていて、それがだんだん広がっていくんです。

普通の火災とは明らかに違う挙動でした。

 

単純に火を消すだけではなく、隊員の安全も常に意識しながらの対応になります。

ああいう現場は、やっぱり緊張感がありますね。

Q. この事例の発火原因は何だったのでしょうか?

放置されていたバッテリーが原因でした。

 

使われなくなったリチウムイオン電池が、倉庫の中に長期間そのまま置かれていた状態ですね。

さらに、複数個まとめて保管していたようで、1つのリチウムイオン電池の発火をきっかけに、どんどん周りに広がっていく。

 

結果として、何度も爆発音が聞こえるような大規模な火災につながったと考えられます。

Q. 現場ではどんな感覚になりますか?

正直なところ、「またリチウムイオンか…」という感覚はあります。

 

最近は本当に増えているので。消火活動をしていく中で、「これ、バッテリーっぽいな」と感じることもあって、最終的に原因が分かると、「やっぱりか」という感じです。

 

あと、特徴的なのは、喉が痛くなるような刺激を感じることがあります。

有毒ガスが出ているので、すぐにマスクを着けて対応しますが、それでも普通の火災とは違うなと感じます。

以前、マスクを着けずにリチウムイオン電池火災の消火を行った際は、一週間も喉が痛くなったこともありました。

 

それと、突然の音ですね。「パンッ」とか「バンッ」といった爆発音が急に鳴ることがあります。

 

ここまでの話を聞いていると、リチウムイオン電池の火災は非常に危険であるにもかかわらず、工場や施設、オフィスなど、どんな場所でも発生しうる可能性があることが見えてきます。

 

安全のために別の場所で保管していたバッテリーを、そのまま放置してしまい、その中の一つが発火する。火災リスクを減らすためにまとめていたものが、結果として連鎖的な反応を引き起こし、より大きな火災につながってしまう。

 

あるいは、リチウムイオン電池が使われていると気づかず、通常のごみとして廃棄されてしまうケースもあります。

 

こうした現状を踏まえると、「ではどうすれば火災を減らせるのか?」という視点が重要になってきます。
現場で日々リチウムイオン電池の火災と向き合っている消防士の友人に、この課題について率直な意見を聞いてみました。

 

Q. リチウムイオン電池が原因で発生する火災は、どのようにして減らしていけばいいと考えていますか?

使用者側の知識不足などの問題もあるかもしれません。

 

しかし、企業側など製造側も含めて、もう少し仕組みとして対応していく必要があると思います。

消防としても啓発はしていますが、それだけでは限界があるのが正直なところです。

 

正しく回収される仕組みや、安全に処理できる流れが整わないと、この問題はなかなか減らないと思います。

この言葉が示しているのは、責任をどちらか一方に求めるのではなく、社会全体の構造として捉える必要があるという視点でした。

 

現場ではすでに危険性は認識され、注意喚起も行われていますが、それでも火災が減らないという現実が、この問題の難しさを物語っています。

 

個人の意識だけに頼るのではなく、

 

正しく出せる場所があること・安全に扱われる仕組みがあること

 

こうした受け皿が整ってはじめて、リチウムイオン電池の火災事故は減らせることを認識しました。

 

斎藤英次商店の取り組み

今回のインタビューを通して、リチウムイオン電池の火災は個別の問題ではなく、回収・処分の仕組み不足による社会課題であると改めて認識しました。

「正しく廃棄したい」と思っても、

 

・どこに持っていけばいいのか、分からない

・回収してくれる場所が身近にない

・そもそもリチウムイオン電池が使用されているか、分からない

 

といった課題が、結果として放置や誤った処分につながっています。

こうした背景から、私たちはリチウムイオン電池の回収体制の構築のために取り組んできました。

 

現在は、千葉営業所・土気営業所にて、ご家庭からのリチウムイオン電池の持込回収を受け付けています。

 

 

最後に

リチウムイオン電池は、私たちの生活に欠かせない存在である一方で、処分方法を誤ると火災などの重大な事故につながる可能性があります。

 

「どう廃棄すればいいか分からない」

「そのまま放置している電池がある」

 

そのような場合は、無理に処分せず、リチウムイオン電池の回収について一度ご相談ください。

斎藤英次商店が、安全にリチウムイオン電池を回収・処分できる場所として、少しでもお役に立てれば幸いです。

 

 

斎藤英次商店のリチウムイオン電池回収・処分に関する資料はこちらからご覧いただけます。

 

(当社HP)

法人向け:リチウムイオン電池回収について

千葉市と連携した、リチウムイオン電池の持込回収について

環境省のLibパートナーに認定されました

 

(お役立ち資料)

≪斎藤英次商店が回収可能な、リチウムイオン電池の品目一覧≫

 

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