花粉症の裏側にあった「森林と紙」の意外な関係

こんにちは。斎藤英次商店です。
春先になると、目のかゆみや鼻の不調に悩まされる方も多いのではないでしょうか。
私も目や鼻の不快感が続き、日常生活に支障を感じる場面も少なくないです。
調べてみると、今年の花粉は例年より多く、昨年の約1.4倍という予測も出ているようです。
花粉症の原因はスギ・ヒノキが中心
日本の花粉症の多くは、スギやヒノキの花粉が原因です。中でもスギ花粉は全体の大部分を占めており、2月から4月にかけて全国的に飛散します。
これらの花粉は風に乗って広範囲に広がるため、都市部でも多くの人が影響を受けます。
花粉が増えた理由①:戦後の大規模な植林
花粉が増えている最大の理由は、日本の森林の成り立ちにあります。
戦後、日本では住宅やインフラ整備のために大量の木材が必要とされました。その際に選ばれたのが、成長が早く加工しやすいスギやヒノキです。
この結果、日本全国にスギ・ヒノキの人工林が広がりました。
花粉が増えた理由②:森林が「成熟」している
さらに問題を大きくしているのが、森林の“年齢”です。
スギは成長して20年以上経つと、花粉の生産量が増えるとされています。つまり、戦後に植えられた木々が成熟した現在、花粉を大量に放出する状態になっているのです。
✔ 森林が成熟し、花粉を多く出す木が増えた
花粉が減らない理由:森林が更新されていない
本来、森林は「伐採 → 利用 → 植え替え」という循環で維持されます。
しかし現在は、
・輸入木材の増加
・国産木材の需要低下
などにより、この循環が止まりつつあります。
その結果、伐採されずに放置されたスギ林が増え、花粉も減らないという状況が続いています。
解決の鍵は「木を使うこと」
ここで重要なのは、「木を減らすこと」ではありません。
適切に使うことで、森林の循環を回すことが必要です。
伐採する・利用する・新しく植える
このサイクルが回ることで、花粉の少ない森林へ生まれ変わります。
木の使い道のひとつが「紙」
では、伐採された木はどこで使われているのでしょうか。
建材や家具など様々な用途がありますが、私たちにとって最も身近なのが「紙」です。
コピー用紙、段ボール、新聞紙など、日常生活の中で使っている多くのものが木材から作られています。
紙はリサイクルされ、再び使われる
日本では、使い終えた紙を回収し、再び紙として利用する仕組みが確立されています。
古紙は回収・分別された後、
・異物の除去
・繊維への分解(パルプ化)
・洗浄・インク除去
といった工程を経て、新しい紙として生まれ変わります。
✔ 異物を取り除く
✔ 繊維に戻して再生する
段ボールや新聞紙、トイレットペーパーなどとして、再び私たちの生活に戻ってくるのです。

古紙リサイクルにも限界がある
ただし、紙は無限にリサイクルできるわけではありません。
繊維は繰り返し使ううちに短くなり、強度が低下します。また、汚れた紙や加工された紙は再利用が難しい場合もあります。
そのため実際には、古紙とパルプを組み合わせて紙が作られています。
私たちにできること
では、私たちにできることは紙を正しく分別すること。
紙は分別されてはじめて資源として活かされます。混ざってしまうと、リサイクルが難しくなる場合もあります。
日々使っているティッシュや段ボールも、適切に分けて出すことで、森林の循環につながっていきます。
