リチウムイオン電池で、回収できるものとできないものの違いって??【回収業者が解説!】
はじめに
リチウムイオン電池は、スマートフォンからモバイルバッテリー、電動自転車、ノートPC、電動工具まで、私たちの暮らしの至るところで使われています。
しかし、
「どこに、どうやって捨てればいいの?」
「モバイルバッテリーって不燃ごみ?それとも資源ゴミ?」
「千葉県でリチウムイオン電池の回収を頼める業者は?」
といった疑問を持つ方も多いのが現実です。
この記事では、千葉県や茨城県でリチウムイオン電池の回収サービスを実際に開始した回収業者の立場から、
「回収できるもの」と「回収できないもの」の違いや、火災を防ぐための注意点を分かりやすく丁寧に解説していきます。
千葉県や茨城県で 「リチウムイオン電池の回収」 を検討している企業の担当者様や、工場の管理者様にとって、必ず役立つ記事となるはずです。
ぜひ、ご覧ください!
リチウムイオン電池回収サービスのHPはこちらの画像をクリック▼
目次
そもそもリチウムイオン電池とは?なぜ正しく回収しないと危険なのか
リチウムイオン電池は「高エネルギー密度」が特徴です。
つまり、小さいのに大きな電力を蓄えることができる分、発火リスクも高いという性質を持っています。
特に以下のようなケースは危険です。
・落下で内部が損傷している可能性があるもの
・膨張しているもの
・端子同士が金属で接触しているもの
・外装フィルムなどのケース部分が破損しているもの
・水没させてしまったもの
・長期間使用しているもの
そのため、自治体でも「絶対に正しく分別した処分してください」と強く注意を呼びかけています。
千葉県や茨城県だけでなく全国各地で、リチウムイオン電池関連火災は年々増加傾向にあり、消防局は正しい回収方法の徹底を訴えています。
回収できるもの/回収が難しい・できないもの一覧
まずは結論から。
〇斎藤英次商店が回収できるリチウムイオン電池
・モバイルバッテリー
・スマートフォン・タブレットの内蔵電池
・ノートパソコンバッテリー
・電動自転車バッテリー
・空調服のバッテリー
・破損したバッテリー(※状態による)
・ニッケル水素電池
・鉛電池
上記以外にも、場合によって回収可能なものが多数あります。
✖斎藤英次商店が回収できないもの
・水没したリチウムイオン電池(状態次第では対応可能)
・著しく膨張したバッテリー
・内部発熱しているもの(発火のおそれ)
この「できる・できない」の違いは、以下で詳しく解説します。
回収可能な品目をまとめた、資料はこちらの画像からDL▼

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回収できるものの詳しい説明
① モバイルバッテリー
リチウムイオン電池が使われている製品、と聞いて一番思いつきやすいのがこのモバイルバッテリーではないでしょうか?
その便利さから日常的によく使用されるモバイルバッテリーは、広く普及しているために回収ニーズが増加傾向にあります。
「もう使わないけど、なんとなく捨てるのは怖い…」
こういったお悩みを持っている企業様は多いのではないでしょうか?
・モバイルバッテリーの回収時のポイント
-
膨張しているものは要相談
-
水濡れは必ず申告
一般の家庭からも出やすいモバイルバッテリーの火災は、消防局でも問題視されています。
② スマホ・タブレット・PC
リチウムイオン電池が内蔵されているスマホ・タブレット・ノートPCも、分別が必要です。
スマホは特に“膨張バッテリー”の相談が増えています。
③ 電動自転車バッテリー
近年、通勤や子どもの送迎で電動アシスト自転車利用者が多く、電動自転車バッテリーも年々使用者が増加しています。
-
再利用・不法投棄が社会問題化
-
フリマアプリでの取引が増えて事故が発生
上記のことが要因で、正しい回収が求められています。
④ 電動工具バッテリー
現場の電動化で「使い捨て乾電池」から完全移行充電式が主流となり、現場あたりのバッテリー保有数が増加。その分、寿命を迎える数も増えています。
その中でも、以下の症状があるバッテリーは非常に危険です。
・充電がすぐ切れる
・充電ランプが点滅する
・触ると異常に熱い
・外装がへこんでいる
・外装が割れて内部が見える
・膨張している
・水没した可能性がある
・持つとガタガタ音がする(内部セルの破損)
使用しなくなってからも放置するのではなく、適切に処分する必要があるでしょう。
⑤空調服のバッテリー
空調服のバッテリーは、ファンを駆動させるために使用される小型のリチウムイオン電池パックです。建設現場・工場・倉庫・農作業など、夏の熱中症対策として全国的に普及し、千葉県でも利用者が急増しています。
当社は古着の回収も行っていますが、先日回収した古着の中に、この空調服が紛れ込んでおり、作業中に発火してしまいました。
幸い初期消火で火が消え、大きな火災にはつながりませんでしたが、このようなことが今、全国各地で起こっている可能性があるのです。
実際に発火した、空調服のバッテリーの写真

⑥破損したバッテリー
破損したリチウムイオンバッテリーは、一般的な劣化バッテリーよりも危険性が高く、最優先で適切な回収が必要な品目です。
外装が割れている、へこんでいる、内部の銀色のセルが見えている、落下させて角が潰れている、ケーブルがむき出しになっているなど、物理的な破損が確認できるバッテリーは、内部ショートや化学反応の暴走が起こりやすい状態にあります。
リチウムイオン電池は、物理的な損傷によって内部の電極が触れ合うと短時間で高温化し、発煙・発火・破裂を引き起こす可能性があります。
とくにモバイルバッテリーや電動工具バッテリーなどの大容量バッテリーは、破損した状態での使用や充電が極めて危険です。破損したバッテリーを誤って充電してしまったことで、火災につながった事例も各地で報告されています。
破損しているバッテリーは、自治来の一般ゴミとしては絶対に捨てられません。「燃えるゴミ」「不燃ゴミ」「粗大ゴミ」へ出すのはNGで、火災の原因になります。
かならず捨てる前に、専門の回収業者等に相談しましょう。
⑦ニッケル水素電池
ニッケル水素電池(Ni-MH)は、充電して繰り返し使える二次電池で、デジカメ、ゲーム機、電動歯ブラシ、おもちゃ、無線機など幅広い小型家電で採用されています。
比較的安全性が高い電池ですが、内部に電解液を保持しているため、劣化や衝撃によって液漏れが起こることがあります。また、リチウムイオン電池とは異なる構造ですが、ショートによる発熱や破裂のリスクは同様に存在します。
またニッケル水素電池とよく似た、充電ができない「乾電池」は、リチウムイオン電池と混ぜてはいけないので、しっかり分別しましょう。
ポイントは「充電してまた使用可能か?」どうかです。
⑧鉛電池
鉛電池は、バイクや自動車、フォークリフト、UPS(無停電電源装置)、通信設備など、多くの機器で使用されている重量のある二次電池です。
構造上、大量の電解液(希硫酸)を含んでおり、破損すると強い腐食性を持つ液が漏れる危険性があります。また、鉛電池は電池の中でも重量が大きく、内部エネルギー量も高いため、不適切な扱いは事故につながる恐れがあります。
回収できない・難しいものの理由と背景
① 膨張しすぎたバッテリーは危険度が高すぎる
内部のガス膨張が進んでいる状態は、輸送中に破裂するリスクがあります。
場合によっては、耐火容器での管理や消火設備が必要です。
回収が不可能とは言いませんが、かならず通常の状態のバッテリーとは分別して、保管しておく必要があります。
② 水没したバッテリーはショートの可能性
水に濡れたリチウムイオン電池は内部がショートし、輸送中に発熱する危険があります。
状態次第で回収可能ですが、事前申告は必須です。
③ 内部発熱中のバッテリーは回収できない
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「触ると熱い」
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「焦げ臭い」
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「ピチピチ音がする」
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などは即隔離・冷却が必要。業者が運搬すると危険なため回収不可です。
正しい回収前の捨て方が、安全につながる
リチウムイオン電池は便利な反面、間違った捨て方をすると火災につながる危険なアイテムです。
・モバイルバッテリー
・電動自転車バッテリー
・電動工具
などの利用増加に伴い、回収ニーズが急増しています。
回収できるもの・できないものを正しく理解し、安全に回収手続きを進めることが大切です。
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