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リチウムポリマー電池(リポバッテリー)の処分・回収方法|ラミネート型・パウチ型の注意点

はじめに

 

リチウムポリマー電池の処分・回収方法(サムネ)

  • 「リチウムポリマー電池は、普通のリチウムイオン電池と何が違うの?」
  • 「ドローンやラジコンで使っていたリポバッテリーは、どこで処分できる?」
  • 「ラミネート型・パウチ型の電池は、回収を断られるって本当?」

リチウムポリマー電池(リポバッテリー)は、スマートフォンやドローン、ラジコンなど、さまざまな製品に使用されている充電式電池です。

 

一般的なリチウムイオン電池と基本的な仕組みは共通していますが、電解質や外装の構造などに特徴があります。

 

特に、リチウムポリマー電池に多く見られるラミネート型・パウチ型の電池は、回収場所によっては引き取りを断られる場合があるため、処分の際には注意が必要です。

 

この記事では、リチウムポリマー電池の特徴や性能、一般的なリチウムイオン電池との違い、主な用途、安全性、適切な処分・回収方法について、再生資源の回収を行う株式会社斎藤英次商店が解説します。

 

この記事のポイント
  • ✓リチウムポリマー電池(リポバッテリー)はリチウムイオン電池の一種
  • ✓ハードケースのないラミネート型・パウチ型や、膨張・破損した電池は、家電量販店などの回収協力店(JBRC)では回収対象外
  • ✓家庭から出る電池は自治体のルールを確認、事業所から出る電池は産業廃棄物処理業者に委託
目次
  1. 1.リチウムポリマー電池(リポバッテリー)とは?
  2. 2.リチウムポリマー電池と普通のリチウムイオン電池の違い
  3. 3.ラミネート型・パウチ型とは?リポバッテリーとの関係
  4. 4.リチウムポリマー電池の特性・性能と主な用途
  5. 5.リチウムポリマー電池は安全?発火・膨張のリスク
  6. 6.リチウムポリマー電池(リポバッテリー)の処分・回収方法
  7. 7.なぜラミネート型・パウチ型は回収を断られることがある?
  8. 8.リチウムポリマー電池は分別を!斎藤英次商店でも回収相談を承っています
  9. 9.リチウムポリマー電池の処分に関するよくある質問
  10. 10.まとめ|リチウムポリマー電池は適切な分別と回収が大切

1.リチウムポリマー電池(リポバッテリー)とは?

ポリマー(イメージ図)

 

リチウムポリマー電池とは、リチウムイオン電池の一種で、「リポバッテリー」「LiPoバッテリー」「リチウムイオンポリマー電池」などとも呼ばれる充電式電池です。

 

名前の「ポリマー」は、電池の中に使われている材料に由来しています。

 

リチウムイオン電池の内部には、リチウムイオンが行き来するための「電解質」が入っています。一般的なリチウムイオン電池ではこの電解質が液体ですが、リチウムポリマー電池では、ポリマー(樹脂などの高分子材料)を使ってゼリーのようなゲル状にしたものが使われます。

 

電解質が液体でないぶん液漏れしにくく、硬い金属ケースではなく薄いフィルムで包んだ電池をつくりやすくなります。スマートフォンなどの薄型の機器にリポバッテリーが多く使われているのは、このためです。

 

ただし、実際の製品では呼び方が厳密に使い分けられているわけではありません。液体の電解質をフィルムで包んだパウチ型の電池が、「リチウムポリマー電池」と呼ばれることもあります。

 

まとめると、リチウムポリマー電池はリチウムイオン電池とは別の電池ではなく、「薄く・軽くつくりやすいリチウムイオン電池の一種」と考えるとわかりやすいでしょう。

2.リチウムポリマー電池と普通のリチウムイオン電池の違い

リチウムポリマー電池と一般的なリチウムイオン電池は、基本的な充放電の仕組みが共通しています。

 

違いとして挙げられるのは、電解質の構成や外装の形状です。

 

比較項目 一般的なリチウムイオン電池 リチウムポリマー電池
充放電の仕組み リチウムイオンが移動 同じ
電解質 液体が一般的 ポリマーを利用したゲル状など。液体系もある
外装 円筒型・角型の金属ケースなど ラミネート外装が多い
形状 規格化された形状が多い 薄型・多様な形状に対応しやすい
安全性 破損・短絡・過熱に注意 同様の注意が必要

※一般的な傾向であり、すべての製品に当てはまるわけではありません。

 

リチウムポリマー電池の特徴としてよく紹介されるのが、薄く、軽量に設計しやすいという点です。

 

ただし、これは「ポリマー」という材料だけによるものではなく、ラミネート型などの外装構造による影響も大きいといえます。

 

また、リチウムポリマー電池だから必ず高性能というわけではありません。実際の容量や出力、寿命などは、使用される材料や設計によって異なります。

3.ラミネート型・パウチ型とは?リポバッテリーとの関係

リチウムポリマー電池について調べると、「ラミネート型」や「パウチ型」という言葉を見かけることがあります。

 

これらは、主に電池の外装構造を表す名称です。

 

ラミネート型・パウチ型の特徴

 

パウチ型リチウムポリマー電池

 

ラミネート型とは、アルミニウム箔や樹脂フィルムなどを組み合わせたラミネートフィルムを外装に使用した電池です。

 

パウチ型も、一般的にはこのような袋状の外装を使用した電池を指します。

 

硬い金属ケースではなく、薄いフィルム状の外装を使用することで、軽量化や薄型化、形状の自由度を高められるという特徴があります。

 

一方、外部から強い力が加わると変形・損傷するおそれがあるため、適切な保護が必要です。

リチウムポリマー電池とパウチ型電池は同じ?

厳密には、同じ意味ではありません。

 

リチウムポリマー電池:主に電解質などの構成に由来する名称

ラミネート型・パウチ型電池:電池の外装構造を表す名称

 

ただし、リチウムポリマー電池にはパウチ型の外装が広く使用されており、実際の製品ではこれらの名称が重なって使われることがあります。

 

反対に、パウチ型だからといって、必ずしも厳密な意味でのリチウムポリマー電池とは限りません。

 

この違いを理解しておくことは、電池の種類や回収方法を確認するうえでも重要です。

4.リチウムポリマー電池の特性・性能と主な用途

リチウムポリマー電池は、薄型化や軽量化に適した構造を採用しやすく、製品によっては高い出力を実現できることから、幅広い電子機器に使用されています。

① スマートフォン・タブレット

スマートフォンやタブレットでは、本体を薄くしながら十分な電池容量を確保することが求められます。

パウチ型などの電池は、限られたスペースに合わせた形状に設計しやすいため、こうしたモバイル機器に適しています。

スマートフォン

② ドローン・ラジコンカー

ドローンは、機体の重量をできるだけ軽くしながら、複数のモーターに大きな電力を供給する必要があります。

そのため、軽量で高出力に設計されたリポバッテリーが広く使用されています。

ドローン

 

また、ラジコンカーやラジコン飛行機などにも、リポバッテリーが使用されています。

特に、高出力のモーターを使用する製品では、短時間に大きな電流を取り出せる仕様の電池が利用されています。

 

④ ウェアラブル機器・小型電子機器

スマートウォッチや小型の電子機器などにも、薄型の充電式電池が使用されています。

製品内部の小さなスペースに合わせた形状に設計しやすいことが特徴です。

 

このように、リチウムポリマー電池は、軽量化や薄型化、高出力などが求められる製品で活用されています。

 

ウェアラブル端末

5.リチウムポリマー電池は安全?発火・膨張のリスク

リチウムポリマー電池は、一般的なリチウムイオン電池と同様に、適切な使用と保管が必要です。

 

リチウムイオン電池はエネルギー密度が高い一方、強い衝撃や過熱、内部短絡などによって発煙・発火するおそれがあります。

 

リチウムポリマー電池も例外ではありません。

特に、ラミネート型・パウチ型の電池には、次のような注意点があります。

 

外部からの衝撃や変形

ラミネート外装は薄く軽量ですが、硬い金属ケースに比べて外部からの力による損傷に注意が必要です。

電池を強く押しつぶしたり、穴を開けたりすると、内部短絡や発熱につながる可能性があります。

 

電池の膨張

パウチ型電池では、内部でガスが発生すると、外装が膨らむことがあります。

膨張は電池内部に異常が生じている可能性を示すため、そのまま使用したり、充電を続けたりすることは避けてください。膨張した電池の処分方法は、次の章で解説します。

 

端子のショート

電池のプラス極とマイナス極が金属などを介して接触すると、短絡(ショート)が発生する可能性があります。

 

特に、取り外したリポバッテリーは、端子部分が露出している場合があります。

 

不要になった電池は、端子部分を透明なビニールテープなどで覆って絶縁し、ほかの金属類などと接触しないようにすることが重要です。透明なテープを使うと、電池の種類やメーカーの表示を確認しやすくなります。

 

6.リチウムポリマー電池(リポバッテリー)の処分・回収方法

リチウムポリマー電池を処分する場合は、一般的なリチウムイオン電池と同様に、適切な回収ルートを利用する必要があります。

リポバッテリーを一般ごみと一緒に捨てることは、収集車や処理施設での火災の原因になるため避けてください。

 

ここでは、リポバッテリーの主な捨て方・処分方法を紹介します。ただし、電池の形状や状態によっては、通常の回収方法を利用できない場合があります。

 

① 自治体の回収ルールを確認する

家庭から排出する場合は、まずお住まいの自治体が定める回収ルールを確認しましょう。

自治体によって、リチウムイオン電池の回収場所や回収対象、排出方法は異なります。

 

また、ラミネート型や膨張した電池などについて、通常とは異なる回収方法を設けている場合もあります。

 

② 家電量販店などの回収協力店を利用する(家庭から出る電池)

家電量販店やホームセンターなどでは、一般社団法人JBRCの協力店として、小型充電式電池を回収している場合があります。

 

なお、協力店に持ち込めるのは家庭から出る電池のみです。事業所から出る電池は産業廃棄物にあたるため、協力店には持ち込めません。

 

また、JBRCの回収対象となる電池には、次のような条件があります。

・JBRC会員企業の製品であること(会員企業以外の製品やメーカー不明品は対象外)

・電池の種類が明確であること

・膨張・破損・水濡れなどの異常がないこと

・ハードケースに収納されていないラミネート型・パウチ型の電池ではないこと

 

このほか、機器から取り外せない電池は、モバイルバッテリーを除いて回収対象外となっています。

 

リチウムポリマー電池も条件を満たせば回収対象となりますが、ドローンやラジコンなどに使用されるリポバッテリーは、ラミネート外装のものや海外メーカー製のものも多く、回収協力店で引き取ってもらえない場合があります。

 

参考:一般社団法人JBRC「Q&A」
https://www.jbrc.com/contact/qa/
参考:一般社団法人JBRC「不要電池の出し方(回収対象/対象外説明)」
https://www.jbrc.com/general/recycle_flow/

③ 専門の回収業者に相談する

自治体や回収協力店で処分できない場合は、リチウムイオン電池の回収・処理に対応した専門業者へ相談する方法があります。

 

特に、企業や事業所から排出されるリチウムポリマー電池は産業廃棄物として扱われるため、家庭から排出される電池とは異なる処分方法が必要です。

 

環境省も、事業所や工場から出る不要なリチウムイオン電池は、分別して処理可能な産業廃棄物処理業者に委託するよう案内しています。

 

参考:環境省「リチウムイオン電池関係」
https://www.env.go.jp/recycle/waste/lithium_1/

④ 膨張・破損したリポバッテリーの処分

膨張・破損・水濡れなどの異常があるリポバッテリーは、回収協力店では回収対象外です。

 

こうした電池を処分する際は、次の点に注意してください。

 

  • 使用や充電をすぐにやめる
  • つぶす、穴を開ける、分解するなどの処置はしない
  • 端子部分をビニールテープなどで絶縁する
  • 金属類や燃えやすいものから離して保管する

 

そのうえで、自治体の窓口や専門の回収業者に、電池の状態を伝えて処分方法を相談しましょう。

7.なぜラミネート型・パウチ型は回収を断られることがある?

リチウムポリマー電池の処分で注意したいのが、ラミネート型・パウチ型の電池の回収条件です。

 

一般的なリチウムイオン電池を回収している場所でも、ラミネート型・パウチ型の電池については、回収対象外となる場合があります。

 

理由① 外装の構造による安全上のリスク

ラミネート型・パウチ型の電池は、薄いフィルム状の外装を使用しています。

ハードケースで保護された電池と比べて、保管中や運搬中に外から力が加わると変形・損傷しやすく、短絡や発熱につながるおそれがあります。

こうした安全上の理由から、JBRCでも、ハードケースに収納されていないラミネートタイプの電池は回収対象外とされています。

 

理由② メーカーなどの回収条件

JBRCの回収対象は、会員企業が製造・輸入・販売した電池に限られます。

ドローンやラジコン用のリポバッテリーは海外メーカー製のものも多く、外装の形状とは別に、この条件によって回収対象外となることがあります。

 

リポバッテリーだから回収できないわけではない

ここで重要なのは、「リチウムポリマー電池だから回収できない」というわけではないことです。

 

例えば、JBRCではハードケースに入ったリチウムイオンポリマー電池について、会員企業の製品であることなど、所定の条件を満たせば回収対象としています。

 

つまり、回収できるかどうかは、電池の種類だけでなく、外装の構造や状態、メーカー、回収事業者の受入条件によって変わります。

 

そのため、ラミネート型・パウチ型の電池を処分する際は、回収先にあらかじめ対応可能か確認することが大切です。

8.リチウムポリマー電池は分別を!斎藤英次商店でも回収相談を承っています

株式会社斎藤英次商店では、リチウムイオン電池の回収サービスを提供しており、リチウムポリマー電池(リポバッテリー)やラミネート型・パウチ型の電池についても、回収のご相談を承っています。

 

法人のお客様からの回収に加え、一部の拠点では、ご家庭から出るリチウムイオン電池の持ち込みも受け付けています。対象の拠点や受付条件は、各サービスのページをご確認ください。

 

  • 「ドローンやラジコンで使用したリポバッテリーを処分したい」
  • 「ラミネート型のリチウムイオン電池が大量にある」
  • 「リチウムポリマー電池がほかの電池と混在している」
  • 「ほかの回収先では引き取りを断られてしまった」

 

このような場合も、まずはご相談ください。

可能であれば、リチウムポリマー電池を分別してください

斎藤英次商店では、さまざまなリチウムイオン電池の回収相談に対応していますが、安全に回収するため、リチウムポリマー電池やラミネート型・パウチ型の電池は、可能な範囲でほかの電池と分別していただくことをおすすめしています。

 

分別することで、電池の種類や状態を確認しやすくなり、適切な回収方法の判断につながります。

 

また、回収をご相談いただく際には、電池の種類・数量・使用用途・膨張や破損の有無などをお知らせいただくと、確認がスムーズです。

 

なお、電池の状態や数量などによって回収方法や受入条件が異なる場合があります。製品に内蔵されている電池のうち、取扱説明書に取り外し方法が記載されていないものは、無理に分解したり取り外したりせず、製品のままご相談ください。

 

9.リチウムポリマー電池の処分に関するよくある質問

Q.膨張したリポバッテリーは、そのまま使っても大丈夫?

A.使用・充電はすぐにやめてください。膨張は電池内部の異常を示している可能性があります。つぶしたり穴を開けたりせず、端子を絶縁したうえで、自治体の窓口や専門の回収業者に相談しましょう。

Q.ドローンのリポバッテリーは、家電量販店で回収してもらえる?

A.ハードケースに収納され、JBRC会員企業の製品であるなどの条件を満たせば回収対象になります。ラミネート外装のままのものや、海外メーカー製のもの、膨張・破損したものは回収対象外です。

Q.会社で出たリチウムポリマー電池は、どう処分すればいい?

A.事業所から出る電池は産業廃棄物として扱われるため、家電量販店などの回収協力店には持ち込めません。処理が可能な産業廃棄物処理業者に委託してください。

Q.リポバッテリーを捨てる前に、何をしておけばいい?

A.端子部分を透明なビニールテープなどで覆って絶縁し、ほかの金属類と接触しないように保管してください。可能であれば、ほかの種類の電池とも分けておきましょう。

10.まとめ|リチウムポリマー電池は適切な分別と回収が大切

リチウムポリマー電池(リポバッテリー)は、リチウムイオン電池の一種であり、薄型化・軽量化などに適した構造を採用しやすいことから、スマートフォンやドローン、ラジコンなど幅広い製品で使用されています。

 

特に、ラミネート型・パウチ型の外装が広く使用されていますが、これらの電池は一般的なリチウムイオン電池の回収ルートでは引き取ってもらえない場合があります。

 

そのため、処分する際は、電池の種類や外装、状態を確認し、適切な回収先に相談することが重要です。

 

また、リチウムポリマー電池をほかの電池と分別しておくと、回収時の確認がスムーズになります。

 

斎藤英次商店では、リチウムポリマー電池を含むリチウムイオン電池の回収相談に対応しています。

 

「リポバッテリーを処分したい」「ラミネート型・パウチ型の電池を回収してほしい」
といったお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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