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斎藤英次商店本社

建設業で増える産業廃棄物リスク 違反事例・罰則・対策をわかりやすく解説(お役立ち資料付き)

「知らなかった」では済まされないのが、建設業における産業廃棄物です。
委託先の不正や現場の運用ミスが原因で、排出事業者である元請企業が責任を問われるケースが後を絶ちません。

 

目次

 

1. 建設業で産廃リスクが高まる背景とは?

建設工事の現場から出る「がれき類」や「木くず」。
 
これらを適切に処理することは、単なる現場の片付けではなく、企業の存続に関わる重大なコンプライアンス業務です。
環境省のデータによれば、建設業からの産業廃棄物排出量は全業種の約2割を占め、電気・ガス・水道業に次いで3番目に多い規模となっています。
出典:環境省「産業廃棄物の排出及び処理状況等(令和5年度実績)」
 
しかし、その排出量の多さに比例して、意図しない「廃棄物処理法違反」のリスクが常に潜んでいるのが建設業の実態です。
本記事では、建設業特有の産廃リスクの背景から、実際に起きた摘発事例、そして企業を守るための具体的な対策までを「産業廃棄物適正管理能力検定1級(建設系コース)」合格の岡野が解説します。
 

なお、建設業向け「知らなかった」では済まされない「建設業の産業廃棄物リスクと対策」資料もご用意しています。
違反事例やチェックポイント、管理体制づくりの実務ポイントをまとめていますので、記事とあわせてぜひご活用ください。
 
資料はこちら

 

2. なぜ建設業で「産廃リスク」が深刻化しているのか

建設現場は「現場が分散している」「下請構造が多層である」「工期が短い」という3つの特性を持っています。
これが、他産業に比べて廃棄物管理を極めて難しくしている要因です。
 
排出事業者責任の誤解として、多くの現場で陥りがちなのが、「処理業者に渡してマニフェストを切れば、自社の責任は終わり」という誤解です。
しかし、廃棄物処理法第12条第7項では、「最終処分が完了するまで」排出事業者は必要な措置を講ずるよう努めなければならないことを求めています。
もし委託先の業者が不法投棄を行えば、たとえ自社がそれを知らなくても、排出事業者として原状回復の措置命令を受ける可能性があるのです。
 

建設工事における「排出事業者」は誰か?

原則として、建設工事から生じる廃棄物の排出事業者は「元請業者」です(廃棄物処理法第21条の3第1項)。
下請業者が「自分が持ち込んだ資材の余りだから」と勝手に持ち帰って処分することは、法的には「無許可業者への委託」や「再委託の禁止違反」に該当するリスクがあります。

 

 

3. 【事例から学ぶ】建設業で実際に起きている違反と罰則

産業廃棄物の違反は、企業の社会的信用を失墜させるだけでなく、高額な罰金や事業停止命令、さらには「入札停止」といった経営に直結するダメージを与えます 。
実際に自治体や警察が摘発した事例から、そのリスクの重さを学びましょう。

 

事例1:無許可業者への委託
2020年2月、東京都豊島区の業務に関連する廃棄物処理を、都の許可を持たない業者に委託したとして、区の職員や建設会社など7社が廃棄物処理法違反の疑いで書類送検されました。
出典:産経新聞「豊島区課長ら24人書類送検」
 
違反のポイント
「処理方法が分からなかった」「違法だと思わなかった」という言い訳は通用しません。
委託先が適切な許可証(品目・有効期限)を持っているか、契約前に必ず自社で確認する仕組みが必要です。

 

事例2:アスベスト(石綿)対策の不備
2024年2月、新潟市内の保育園での通信工事において、アスベスト含有建材の穴あけ作業時に適切な飛散防止措置を講じなかったとして、施工会社が3ヶ月の指名停止処分を受けました。
出典:新潟⽇報「保育園の⼯事でアスベスト飛散防⽌対策の徹底怠る」
 
違反のポイント
「大規模な解体工事ではないから」という現場の油断が、経営を揺るがす行政処分を招きました。
2022年から義務化された「解体・改修前の事前調査」および記録の保管を徹底し、小規模案件でも法遵守を怠らない体制が求められます。

 

事例3:排出事業者責任の追求(青森・岩手県境 不法投棄事件)
日本最大級の不法投棄事案として知られるこの事件では、約151万トンもの廃棄物が違法に埋め立てられました。
特筆すべきは、不法投棄を実行した業者だけでなく、排出元である約1万2千社もの事業者に対して責任が追求された点です。
出典:⻘森県「県境不法投棄事案アーカイブ」
⻘森県「事案の概要」
岩⼿県「県境不法投棄」
 
違反のポイント
出された廃棄物の約9割が首都圏からの建設系廃棄物でした。
廃棄物処理法第12条第7項に基づき、排出事業者の責任は「最終処分が完了するまで」継続します。
委託先が不適正な処理を行った場合、排出事業者に対して多額の費用負担を伴う「原状回復の措置命令」が下るリスクがあります。

 

なぜ「知らなかった」では済まされないのか

建設業は「多層下請構造」という特性上、下請・孫請業者が独自の判断で廃棄物を処理してしまうケースが後を絶ちません。
しかし、法的には「元請」が排出事業者としての全責任を負います
現場の「親切心」や「これまでの慣習」が、会社全体を追い込む最も多い失敗パターンです。
これらを防ぐには、現場任せにせず、本社が介在した「契約・マニフェスト・現場確認」の三位一体の管理体制を構築することが不可欠です。

 

4. 現場に潜む「5つのリスク要因」

なぜ、真面目に取り組んでいるはずの企業が違反を起こしてしまうのでしょうか。
そこには「仕組み」の欠如があります。

1 情報の分断:現場でマニフェストが作成されても、本社がその実態(業者の許可証の期限など)を把握できていない。
2 多層下請構造:孫請業者が独断で産廃を処理してしまう「排出者責任の曖昧化」。
3 法改正への追従遅れ:2022年のアスベスト事前調査義務化など、最新の法規制が現場の運用に反映されていない。
4 マニフェストの形骸化:返送期限(90日/180日など)のチェックが行われず、出しっぱなしになっている。
5 「委託したから関係ない」という思い込み:委託先の現地確認を行わず、不法投棄のリスクを見逃している。

 

5. 今すぐできる!産廃セルフチェック

自社のリスクを客観的に把握するために、以下の項目をチェックしてみてください。

マニフェスト(産廃伝票)の記入・交付・保管について、現場と管理部⾨の役割分担が文書で明確化されている
A票・B2票・D票・E票の返送期限(90⽇∕60⽇∕180⽇)を 把握し 、未返送時にアラートを出す仕組みがある。
委託している収集運搬業者・処分業者の許可証(有効期限・許可品⽬)を少なくとも年1回は 確認している。
委託契約書に許可品⽬・数量・単価・最終処分場所まで記載されており、許可証写しが添付されている。

 

1つでも「できていないかもしれない」と感じた方は、現場任せになっている可能性があります。
産廃管理の不備は、日常業務では見えにくい一方で、発覚したときのダメージは大きくなりがちです。

 

そこで、建設業の現場で起こりやすい違反パターンや、確認すべき実務ポイントをまとめたホワイトペーパーをご用意しました。
「自社の管理体制に抜け漏れがないかを確認したい」という方は、ぜひご活用ください。

建設業向け「知らなかった」では済まされない「建設業の産業廃棄物リスクと対策」資料
違反事例やチェックポイント、管理体制づくりの実務ポイントをまとめていますので、記事とあわせてぜひご活用ください。
 
資料はこちら

 

6. 解決策:違反を防ぐ「仕組み」の構築

違反を防ぐために必要なのは、個人の注意力に頼るのではなく、「誰が担当しても正しく運用できる仕組み」が重要です。

ステップ1:現状の棚卸し

まずは自社の契約書、マニフェストの保管状況、現場の保管場所を客観的に監査しましょう 。
 

ステップ2:一元管理システムの導入

現場ごとにバラバラな運用を統一し、許可証の期限切れやマニフェストの未返送を自動で検知できる体制を整えます。
 

ステップ3:外部パートナーの活用

産業廃棄物管理は非常に専門性が高く、法改正も頻繁です。信頼できる専門業者と提携し、適切な処理業者の選定や行政対応のアドバイスを受けることが、最も費用対効果の高いリスク回避策となります。
 

株式会社斎藤英次商店が提案する「リユース・リサイクル優先」の産廃処理

私たちの想い

私たちは「再生資源のリサイクル」を軸に、廃棄物のない社会、そして温室効果ガスを排出しない社会の実現を目指しています。
創業から培ってきた「安定したリサイクルの仕組みづくり」のノウハウを、建設業界の皆様の課題解決に役立てることが私たちの使命です。

 

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