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斎藤英次商店本社

塩ビ管の光と影 – 暮らしを支えるインフラと、環境・廃棄・回収の課題

塩ビ管の廃棄・回収

斎藤英次商店は塩ビ管の回収をしています

こんにちは、斎藤英次商店マーケティングチームです。
塩ビ管(えんびかん)をご存じでしょうか。塩ビパイプともよばれており、見れば誰もがアレかと認識できる灰色のパイプです。
その塩ビ管について斎藤英次商店は回収を承っております。そこで塩ビ管のお話を少し。

 
 

見えないけれど、なくてはならない存在

 
塩ビ管(えんびかん)と聞いて、すぐに姿を思い浮かべられる人は多くないかもしれません。ですが、私たちが毎日安心して暮らせるのは、この見えない存在のおかげです。
トイレやお風呂、キッチンの排水、道路の下を流れる下水、電線を守る管。都市や家庭の「血管」とも呼べる存在が塩ビ管です。
近年では「塩ビ管の値上げ」「インフラ更新」「リサイクル強化」など、これまで地味に思われてきた素材がニュースで取り上げられる機会も増えてきました。
ここでは塩ビ管の基礎知識から最新トピック、そして環境・廃棄・回収の課題まで、社会性を意識しながら掘り下げていきます。
 
 

塩ビ管とは何か? 塩ビ管の基礎知識

 
「塩ビ」とは「塩化ビニル」の略称で、プラスチックの一種です。
 
特徴
• 軽くて運搬しやすい
• 錆びないため長持ち
• 加工しやすく施工が容易
• コストが安い
この4点が、戦後日本のインフラ整備を支えてきました。
 
主な種類
• VP管:水道など圧力がかかる部分に使用
• VU管:排水用で薄肉、コスパ重視
• 耐衝撃管:地震や寒冷地に強い
• 耐熱管:お湯の流れる場所に対応
 
色分けもされており、グレーは一般配管、黒は電線管、赤茶は耐火電線管など、用途ごとに使い分けられています。
 
 

暮らしの中の塩ビ管

 
塩ビ管は日常生活に欠かせません。
 
• 住宅設備:トイレ・キッチン・お風呂の排水
• 電気設備:ケーブルを守る電線管
• インフラ:下水道や農業用水の配管
• DIYや趣味:家庭菜園の水まき配管
 
ほかには「塩ビ管楽器」まで。普段は壁や床の裏に隠れていますが、実際には生活を支える基盤そのものなのです。

 
 

最近のトピック

 
値上げ
2024年、某メーカーが塩ビ管を15%以上値上げ。原材料や物流コストの高騰が背景です。住宅リフォームや公共工事の費用にも直結する話題です。
 
インフラ更新
高度経済成長期に敷設された水道管や下水管の老朽化が進み、今後20年で大規模な交換需要が見込まれています。
 
技術革新
「超芯V-MAX」という新製品は、従来の約4倍の排水能力を持ち、大型建築物で注目されています。
 
リサイクル強化
全国72拠点で塩ビ管のリサイクルが進行中。古い管を粉砕・再利用し、循環型社会を目指す取り組みが本格化しています。
 
 

廃棄と回収の現実

 
会社や事業所、現場で廃棄される塩ビ管は一般ゴミには出せません。一般家庭からDIYなどで廃棄される塩ビ管でも条例によっては一般ゴミで出すには不燃ゴミや粗大ゴミなどの分別が必要だったり、廃棄物として出せなかったりもします。
とりわけ建築現場やリフォーム現場、解体現場で廃棄発生することが多い塩ビ管ですが、その際も「産業廃棄物」として扱われ、許可を持った業者が回収・処理します。
 
処理の流れ
1. 建築・解体・工事で排出
2. 回収業者が収集
3. 工場で粉砕・洗浄
4. 再生原料として新しい製品に加工
つまり、塩ビ管は“捨てられる”のではなく“資源として循環する”のが基本です。
 
 

環境課題とリサイクルの最前線

 
塩ビ管はリサイクル率が高い優等生ですが、課題も残っています。
 
• 異物が混じると再生が難しい
• 一部は焼却処理され、CO₂排出につながる
• 建設現場での分別徹底が不十分な場合がある
 
一方で、ケミカルリサイクル(化学的に分解して原料に戻す技術)が進展しつつあり、完全循環への道が開けています。
「プラスチック=環境負荷」というイメージの中で、塩ビ管はむしろ循環社会に貢献できる存在へと進化しているのです。
 
 

一般家庭でできること

 
塩ビ管は産業廃棄物として回収
• 古い塩ビ管を勝手に捨てない
• リフォームや解体の際に業者へリサイクルルートを確認する
• DIYや家庭菜園で再利用する工夫
 
普段意識することは少ないですが、「ちょっと気にかける」だけでも循環型社会の一歩につながります。

 
 

企業が廃棄する塩ビ管について

 
お近くの産業廃棄物処理業者にお問い合わせください。
斎藤英次商店も回収やリユースのご相談を承っております。
 
▶ 塩ビ管の廃棄・回収についてのお問い合わせはこちらから
 
 

塩ビ管は“使っても、捨てても終わらない”

 
塩ビ管は私たちの暮らしを静かに支えるインフラの要。そして役目を終えた後も、単なる廃棄物ではなく「再び資源として循環する存在」です。
 
• 光:軽くて丈夫、コスパに優れ、インフラを支える。
• 影:廃棄時の環境負荷や分別不徹底の課題。
 
この「光と影」を正しく理解することが、持続可能な社会を考える第一歩です。
皆さんが工事現場などでグレーの管を見かけたら、それは“未来の資源”かもしれません。

 
 
 

VISION2046

 

Zero Waste 廃棄物のない社会を目指して
私たちは、世界規模の資源循環をにないます。
そのために、誰でも簡単に楽しくリサイクルできるようにします。

 

Zero Carbon 温室効果ガスを排出しない社会を目指して
私たちは、脱炭素型の資源循環ビジネスモデルを創造します。
そのために、デジタル技術や再生可能エネルギーを活用します。

 

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